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~本が新しい風を運んで来る~
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ようこそいらっしゃいました。わたしは風の乙女アンナローリンです。ここでは、みなさまにひととき旅の疲れを癒していただけたらと思います。わたしのベンチへおかけいただいたあなたに、ちょっぴりわたしのふるさとや、友だちのことをご紹介します。 *サキソスの森のこと翡翠色の家と呼ばれるサキソスの森は、わたしのふるさとです。森はかつて精霊に満ち溢れ、賢者たちが住まい、人びとが恐れ、また愛しむ、緑輝く広大な森でした。天上から降り注ぐ光が地を照らしたような、温かい清浄な地でした。大地の天使なる樹木たちは、人を慈しみ、守ってくれます。木漏れ日は、天使たちの芳しい息吹を含んで降り注ぎ、わたしたちを憩わせてくれました。その翡翠色の家に、いつしか二匹のねこたちが住むようになりました。「フィービーのしろねこ」と「けまきねこ」です。 サキソスの森は、このねこたちの気まぐれな夢見のなかにほんの少し甦ります。 ![]() ぼくは、フィービーのしろねこです。ぼくはのらねことして生まれました。すぐにある方の飼い猫になったんだけど、それからまたのらねこになって・・・遠くさまよっているうちにサキソスの森にはいりこんで、行き倒れになっているところをフィービーという名の賢者さまと、けまき君に助けられました。 ぼくは文字通り白い毛色のねこです。読書が好きなんだけど、今まで他のねこたちに必ず変だって言われてきました。「そんなねこどこにもいない」って・・。「みんなのように普通にしなさい、じゃないと、これからも仲間はずれになるだけだよ。」とも。だけど、ここにいるけまき君だけは、君が好きなことは、素敵なことじゃないかって言ってくれました。 けまき君はぼくの初めての友だちです。ものすごく長い巻き毛で、ぐるぐるうずまき模様に見えるから、みんなに「毛巻きねこ」とよばれています。けまき君は大のワイン好きなの。たまにたしなむ程度ね、と言っているけど、何だかいつもほろ酔い気分みたい。陽気で、遠慮なく言う性分で、ずぼらなの。どこか不器用なところもあってー、みんなまとめて大好きです。大切な友だちです。 ぼくたちは、日曜書林のおつかいねこです。これから、どうぞよろしくお願いします。 ![]() 僕は、けまきねこです。サキソスの森にしろねこ君と住んでいます。ぼくの毛が巻いているので、フィービーのじいさんはそう、呼んでます。他にも、「巻き毛ねこ」「ぐるんぐるん」「渦巻いてる毛皮君」「もうーすごい毛じゃわあんたさん」「ほんとにねこ?」「野良巻き」なんていう名前があるね。どれが本当の名ですか? ―どれも本当の名前だよ。 僕はワインがトレードマーク。(実際は下戸でね。) 友だちのしろねこ君は本が好きで、いつも読んでるよ。本を読んでいるしろねこがいたら、まぁ、大体はフィービーのしろねこ君じゃないかな。それから、彼の背中にはやたらに長ーい金毛銀毛が生えているんだよ。羽根より軽くて、僕の鼻息でも宙に舞い上がるんだ。目はこの森の色を写し取ったような色をしている。いろんな不思議を抱えているねこだね。ひたむきで、真面目で、光を持ってて、だけどすぐムキになって、冗談が通じなくて、おまけにぶきっちょでねー、よく落ち込んでるよ。でも僕はとっても好きだね。皆さん、どうぞよろしくね。
はじっこのおかみさん サキソスの森のはずれに、一人の女性が住んでいます。迷子でここへやって来たため、名前はもちろん、自分のことを思い出せないので、「はじっこのおかみさん」と呼ばれています。白樺衆という樹の精霊が守る賢者の小屋を借りて一人暮らしをしています。近くには、迷子がやってくる入り口の泉水があり、いろいろな迷子や旅人たちにお茶を振舞っています。今では森の者たちもよく、遊びにくるようになりました。気のいいおかみさんですので、迷子になられた折にはお立ち寄りくださいね。 森の賢者フィービー サキソスの森にはるか昔から住まう賢者。かつて賢者を見た迷子が女神と見違えてそう呼んだところから、フィービーという通り名で呼ばれています。行き倒れの者や迷子を助けています。人の世界と精霊の世界の仲介役でもあります。 風の乙女 わたしたちは、風です。風の乙女と呼ばれ、わたしはアンナローリンという名を持っています。賢者のもとで、緑の書庫をまもる仕事もしています。はじっこのおかみさんと仲良しでよく遊びに行きます。 |
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